こんにちは、ぴりおだです。
サッカーの天皇杯って、どんな大会だっけ?
今回は、こんな疑問にお答えします。
- 天皇杯ってどんな大会?
- J1とJ2のチームは、何回戦から出場?
- 天皇杯の歴代優勝チーム(1993年~)
目次
天皇杯とは
サッカーにおける天皇杯の正式名称は、「天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会」。
日本サッカー協会が主催するカップ戦で、国内3大タイトルの1つです。
- J1リーグ
- 天皇杯
- ルヴァンカップ
※サッカーの国内3大タイトルについては、「【サッカー】国内3大タイトルの重要度を紹介【最も重要なのは?】」という記事で詳しく紹介しています。
天皇杯の出場資格
天皇杯に出場できるのは、
日本サッカー協会(JFA)に第1種登録しているチーム
です。
第1種登録って?
「年齢制限しない選手により構成されるチーム」のことで、Jリーグはもちろん、社会人チームや大学チームも第1種登録に該当します(JFA公式HP)。
つまり、天皇杯とはアマチュアチームも出場できる大会なのです。
本大会に出場できるのは88チーム
Jリーグ以外のチームにも出場資格のある天皇杯ですが、全チームがいきなり本大会に出場することはできません。
JFAに第1種登録しているチームは、5,000以上ありますからね(参考:JFA公式HP)。
本大会に出場できるのは、88チームだけです。
具体的には、以下の通り。
- J1全チーム(18チーム)
- J2全チーム(22チーム)
- アマチュアシード(1チーム)
- 都道府県代表(47チーム)
このうち、①J1全チームと②J2全チーム、③アマチュアシードの41チームは本大会から出場。
一方、④都道府県代表の47チームについては、予選を勝ち抜く必要があります。
なお、JリーグにはJ1、J2の他にJ3もありますが、J3のチームは天皇杯にシードされていないため、都道府県予選で勝たなければ本大会に出場できません。
天皇杯の開催時期
天皇杯の開幕は、毎年4~5月頃。
2~3月に始まるJ1リーグやルヴァンカップよりも、やや遅れて始まります。
決勝は、基本的に翌年の1月1日。
元日の午後に、NHK総合で生中継されているサッカーの試合がありますよね。
あれが、天皇杯の決勝です。
準々決勝までは平日開催
天皇杯の試合は、基本的に平日開催です。
というのも、週末にはJリーグ等のリーグ戦の試合が組まれているからです。
ただし、12月下旬に行われる準決勝と、元日開催の決勝については、週末や休日に実施されます。
これは、12月下旬になると、リーグ戦は既に終了しているから、です。
天皇杯とルヴァンカップの違い
国内3大タイトルには、ルヴァンカップもあるよね? あっちもカップ戦だったと思うけど、2つの大会の違いは?
1番の違いは、出場資格です。
天皇杯は、先ほども書いた通り日本サッカー協会に1種登録しているチームすべてに、出場資格があります。
一方、ルヴァンカップはJ1の全チームと、J2の一部チームにしか出場資格がありません。
位置付けでいうと、
- 天皇杯:オープンカップ
- ルヴァンカップ:リーグカップ
になります。
天皇杯の優勝賞金と特典
天皇杯は、3位まで賞金が出ます。
具体的な賞金額は、次の通り。
- 優勝:1.5億円
- 2位 :5千万円
- 3位 :2千万円
天皇杯は3位決定戦を実施しないため、3位の賞金額は「準決勝敗退の2チームそれぞれに与えられる賞金の額」となります。
※なお、2020年大会については、コロナ禍もあり優勝賞金が1億円に減額となっています。
この他、優勝チームには
- ACL本大会
- ゼロックススーパーカップ
の出場権が与えられます。
ACL出場権が与えられる大会は、J1リーグを除くと天皇杯だけなので、重要です。
天皇杯の大会方式

1回戦ノックアウト方式
天皇杯は、1回戦から決勝まで「1回戦制のノックアウト方式」で実施されています。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、要は「一発勝負のトーナメント」のことです。
UEFAチャンピオンズリーグなどで採用されているような、ホームとアウェーで1試合ずつ実施し、合計得点で勝ち上がりチームを決める、という方式ではありません。
その試合の結果だけで、勝ち上がるチームが決まります。
J1とJ2のチームは2回戦から出場
天皇杯は、既に書いた通りプロもアマチュアも一緒になって出場する大会です。
ですが、J1とJ2のチームは1回戦には出場しません。
2回戦からの登場になります。
- 都道府県代表(47チーム)
- アマチュアシード(1チーム)
1回戦は、上記48チームで、24試合が行われます。
- 1回戦を勝ち上がった24チーム
- J1 18チーム
- J2 22チーム
2回戦は、上記64チームで、32試合を実施。
1回戦より2回戦の方が試合数が多いという、ちょっと不思議な形になります。
3回戦以降は、勝ち上がりチーム同士が対戦する通常のトーナメントとなり、
- 3回戦(32チーム → 16チーム)
- 4回戦(16チーム → 8チーム)
と続いて、5回戦は準々決勝、6回戦が準決勝となっています。
天皇杯の歴史
天皇杯は、他の国内3大タイトルと比較して圧倒的に古い歴史を持っています。
第1回大会が開催された年は、次の通り。
- Jリーグ :1993年
- ルヴァンカップ:1992年
- 天皇杯 :1921年
天皇杯は、他の2大会より70年以上も前に始まっています。
Jリーグ、ルヴァンカップには、それぞれJSL(日本サッカーリーグ)、JSLカップという前身の大会があるのですが、それらの大会と比較しても、
- JSL :1965年
- JSLカップ:1976年
- 天皇杯 :1921年
と、やはり天皇杯の方がずっと早く始まっています。
過去に8回、中止になっている
歴史が長い大会だけあって、天皇杯はこれまでに8回の大会が中止となっています。
具体的には、以下の通り。
中止になった回 | 理由 |
第6回(1926年) | 大正天皇の病状悪化のため |
第14回(1934年) | 極東選手権競技大会のため |
第21~24回(1941~1945年) | 第二次世界大戦のため |
第27~28回(1947~48年) | 世情不安のため |
大正10年から開催されている大会だけあって、中止となった理由にも時代を感じさせるものが多いですね。
なお、天皇杯は中止になった大会も通算回数に含めています。
そのため、例えば第100回大会であっても、実際には92回しか開催されていなかったりします。
天皇杯の歴代優勝チーム
既に書いた通り、天皇杯は1921年から開催されているので、歴代優勝チームを挙げていったら、非常に長くなってしまいます。
そこで本記事では、Jリーグが開幕した1993年(第73回大会)以降の優勝チームを紹介します。
回 | 年度 | 優勝チーム |
73 | 1993 | 横浜フリューゲルス |
74 | 1994 | ベルマーレ平塚 |
75 | 1995 | 名古屋グランパスエイト |
76 | 1996 | ヴェルディ川崎 |
77 | 1997 | 鹿島アントラーズ |
78 | 1998 | 横浜フリューゲルス |
79 | 1999 | 名古屋グランパスエイト |
80 | 2000 | 鹿島アントラーズ |
81 | 2001 | 清水エスパルス |
82 | 2002 | 京都パープルサンガ |
83 | 2003 | ジュビロ磐田 |
84 | 2004 | 東京ヴェルディ1969 |
85 | 2005 | 浦和レッズ |
86 | 2006 | 浦和レッズ |
87 | 2007 | 鹿島アントラーズ |
88 | 2008 | ガンバ大阪 |
89 | 2009 | ガンバ大阪 |
90 | 2010 | 鹿島アントラーズ |
91 | 2011 | FC東京 |
92 | 2012 | 柏レイソル |
93 | 2013 | 横浜F・マリノス |
94 | 2014 | ガンバ大阪 |
95 | 2015 | ガンバ大阪 |
96 | 2016 | 鹿島アントラーズ |
97 | 2017 | セレッソ大阪 |
98 | 2018 | 浦和レッズ |
99 | 2019 | ヴィッセル神戸 |
100 | 2020 | 川崎フロンターレ |
最多優勝はこの表には名前のない慶応義塾大学で、1932年から1956年までの間に9回優勝しています。
Jリーグ開幕以降の最多優勝は、鹿島アントラーズ。
5回の優勝経験があります。
天皇杯の放送・配信

天皇杯は試合数も非常に多いことから、すべての試合を放送・配信してくれるところはありません。
ただ、ベスト16以降であれば、スカパーで全試合放送があります。
また、準決勝以降であれば、NHK総合(地上波)で全試合生中継をやってくれています。
詳しくは、
>>天皇杯の視聴方法は全部で4つ!決勝以外も地上波での放送はある?
という記事で紹介しています。
なお、DAZNで天皇杯の中継はありませんので、ご注意ください。
まとめ:天皇杯ってどんな大会?
本記事では、サッカーの天皇杯についてご紹介しました。
天皇杯の魅力は、何と言っても優勝チームにACL本大会の出場権が与えられるところ。
そのため、J1リーグの方でACL出場権に届きそうにないチームは、天皇杯に力を入れるようになったりもします。