ACL、日本の出場枠は? 出場権が与えられるのはどんなクラブ?

ぴりおだ(@perilog00)です。

ACLって、日本から何クラブ出場できるんだろう? そもそも出場クラブって、どうやって決まるのかな?

今回は、こんな疑問にお答えしていきます。

この記事からわかること
  • 2022年、23年の日本のACL出場枠は「3+1」
  • ACL出場権は、J1リーグと天皇杯の結果で与えられる
  • 前年度のACL王者にも出場権が与えられる

詳しく、見ていきます。

そもそも、ACLってどんな大会?

アジアNo.1クラブを決める大会

ACLの正式名称は、AFCチャンピオンズリーグ

英語表記「AFC Champions League」の頭文字を取って、ACLと呼ばれています(AFCはアジアサッカー連盟のことです)。

目的は、アジアNo.1クラブを決めること。そのためアジアのクラブにとって、最も権威の高い大会となっています。

※ヨーロッパのサッカーに詳しい方は、UEFAチャンピオンズリーグのアジア版と考えていただければOKです。

いつからやっている?

ACLとして始まったのは、2002年です。

既に行われていた次の3つの大会を統合し、発展的に解消させることで発足しました。

  • アジアクラブ選手権
  • アジアカップウィナーズカップ
  • アジアスーパーカップ

なお、前身の大会まで含めると、開始年は1967年までさかのぼります。

出場枠はAFCのランキングで決まる

「チャンピオンズリーグ」という名前が示す通り、この大会は希望すればどのクラブでも参加できる、というものではありません。

参加資格があるのは、各国のリーグ戦、カップ戦の王者と、上位クラブのみ。

各国の出場枠は、AFCコンペティションランキング(AFC Club Competitions Ranking)で決まり、最大は3+1となります。

※「+1」については、後ほどご説明します。

余談ですが、出場枠の決め方は過去何度か変更があり、2015年から2020年大会まではAFC MAランキングという、AFC加盟国(正確には加盟協会)の順位で決められていました。

ただ、このAFC MA ランキング、クラブの成績の他に、代表チームの成績も加味して算出されるので、クラブの大会であるACL出場枠を決める基準として用いられるのには少々違和感のあるものでした。

その点、2021年大会から新たに採用されたAFCクラブコンペティションランキングは、100%クラブの成績だけで決まり、代表チームの成績は加味されません。

代表チームが強い日本は優遇されてきた側ではあるのですが…… 個人的には、これが本来の姿なのだろうと思っています。

※ACLの大会方式や歴代優勝クラブについては、

という記事で詳しく紹介しています。

日本の出場枠はどうなってる?

2022年、2023年大会の日本のACL出場枠は「3+1」です。

+△って何?

これまで特に説明もなく使ってきた、+1とか+2とかの表記ですが、この+△という数字は、プレーオフ出場のクラブ数を表しています。

と、これだけ伝えられても、

プレーオフって何?

っていう話ですよね。

今まで「ACL出場枠」と一括りに呼んできましたが、実は出場枠には大きく分けて次の2つがあります。

ACL出場枠
  1. 本大会出場枠
  2. プレーオフ出場枠

※「本大会出場枠」は、「グループステージ出場枠」と呼ばれることもあります。

本大会出場枠

こちらは、特に説明はいらないですかね。

文字通り、ACL本大会に無条件で出場できる枠のことです。

「ストレートイン」と呼ばれることもあり、先ほどの表記「出場枠〇+△」で言うと、「〇」の部分がこの本大会出場枠に当たります。

プレーオフ出場枠

プレーオフというのは、簡単に言うと予選のことです。

こちらの枠で出場する場合、いきなりACL本大会から、というわけにはいきません。

まず、プレーオフで勝利する必要があります。

当然ですが、プレーオフで負けてしまうとACL本大会には出場できません。

ただ、このプレーオフにおけるJリーグのクラブの勝率はかなり高いです。

敗退したケースは、2020年の鹿島のみ。

それ以外は、出場したすべてのクラブがプレーオフを突破し、本大会出場を果たしています。

日本は東地区の2位

出場枠の最大は「3+1」っていう話だったから、日本は一番多いってことでいいのかな?

ACLの出場枠は東西で別になっており、それぞれの地区のAFCコンペティションランキング上位2ヶ国に最大枠である「3+1」が与えられることになっています。

日本は現在、韓国に次ぐ東地区の2位。

  • 2018年鹿島:優勝
  • 2019年浦和:準優勝

といったJクラブの活躍が、大きく寄与しています。

ただ、AFCコンペティションランキングは過去4シーズンのクラブが出場するアジアの大会の結果をもとに算出されます。

そのため、今後のJクラブの成績次第では、枠が減らされる可能性は十分あります。

実際、2020年の出場枠は「2+2」でしたからね。

「3+1」枠の維持のためにも、ACL出場クラブには好成績を残してもらいたいところです。

日本で出場枠が与えられるクラブは?

次に、日本に与えられた「3+1」のACL出場枠について、見ていきましょう。

国内3大タイトルのうち、ACL出場枠が関係する大会は次の2つとなっています。

  • J1リーグ
  • 天皇杯

具体的な条件は、次の通り。

ACL出場権の獲得条件

本大会出場・J1リーグ優勝
・J1リーグ2位
・天皇杯優勝
プレーオフ出場・前年度のACL優勝クラブ
 もしくはJ1リーグ3位

前年度優勝クラブにも出場権が与えられる(2021年から)

ACLは、2021年大会から、

前年度優勝クラブにも次回大会への出場権(プレーオフ出場権)が与えられる

ことになりました。

ただ、この優勝クラブへの出場枠は新たに与えられるわけではなく、その国が元々も持っていたプレーオフ出場枠の1つを使う形になります。

上の表で、プレーオフ出場枠が、

前年度のACL優勝クラブもしくはJ1リーグ3位

となっているのは、このためです。

前年度のACLで日本のクラブが優勝している場合、J1リーグで3位になっても、ACL出場権が与えられない可能性があるのです。

天皇杯優勝クラブにも出場権

ここがちょっと、ACLの変わっているところかもしれません。

ヨーロッパで行われているUEFAチャンピオンズリーグの場合、出場権はシンプルにリーグ戦の順位に応じて与えられますからね。

このカップ戦王者への出場権付与は、AFC(アジアサッカー連盟)が決めています。

ACLの前身となった大会の1つに、「アジアカップウィナーズカップ」というカップ戦の王者が出場する大会があったため、そのことが関係していると思われます。

国内3大タイトルのもう1つ、ルヴァンカップはACL出場権と無関係の大会となっています。

このため、ルヴァンカップの位置付けは他の国内3大タイトルよりもやや低め。

詳しくは、こちらの記事で紹介しています。

「J1リーグ3位以内」の難易度

天皇杯は優勝しないといけないのに、J1リーグは3位でもいいんだね。J1リーグで3位に入るのって、難しいのかな?

J1リーグは、18チームで構成されています。

その中の3位ですから、決して簡単ではありません。

J1在籍年数が20年以上あっても、3位以内に1度も入ったことがないクラブはありますからね。

J1リーグ3位以上に必要な勝ち点の目安については、

という記事で、詳しく紹介しています。

クラブが重複した場合はどうなる?

出場権を与えられる大会が2つ(J1リーグと天皇杯)ありますから、当然クラブが重なるケースは考えられます。

具体的にはJ1リーグ3位以上のクラブが、天皇杯で優勝した場合

この場合の考え方はシンプルで、クラブが重複した場合は、J1リーグ4位のクラブに繰り上がりで出場権が与えられます。

J1リーグ優勝、2位、3位のクラブが天皇杯で優勝したそれぞれのケースは、次の通り。

J1リーグ優勝クラブが天皇杯優勝

本大会出場・J1リーグ、天皇杯優勝
・J1リーグ2位
・J1リーグ3位
プレーオフ出場・前年度のACL優勝クラブ
 もしくはJ1リーグ4位

J1リーグ2位のクラブが天皇杯優勝

本大会出場・J1リーグ優勝
・J1リーグ2位、天皇杯優勝
・J1リーグ3位
プレーオフ出場・前年度のACL優勝クラブ
 もしくはJ1リーグ4位

J1リーグ3位のクラブが天皇杯優勝

本大会出場・J1リーグ優勝
・J1リーグ2位
・J1リーグ3位、天皇杯優勝
プレーオフ出場・前年度のACL優勝クラブ
 もしくはJ1リーグ4位

日本のACL出場枠:まとめ

本記事では、日本のACL出場枠について紹介しました。

  • 2022年、23年の日本のACL出場枠は「3+1」
  • ACL出場権は、J1リーグと天皇杯の結果で与えられる
  • 前年度のACL王者にも出場権が与えられる

2022年、23年大会の、日本のACL出場枠は「3+1」です。

これは、既に書いた通り近年のJクラブの活躍によって勝ち取ったものです。

ですが、今後また成績が振るわないと「2+2」に後退する可能性は十分あります。

ACLに出場するクラブは、日本サッカーを背負って戦っている、と言ってもいいでしょう。

頑張ってもらいたいところです。

今回は、以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

アニメとサッカーを見るのが好き。
累計視聴数は400本を超えていて、今も増え続けています。

作品を見て、感じたこと、考えたことを書いています。