8日かけて見た『ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)』の率直な感想【神代フラウをもっと見せろ!】

「HDDにたまりまくってる旧作アニメを全部消化しよう大作戦」、6本目に見たのは『ROBOTICS;NOTES』(ロボティクス・ノーツ)です!

この作品は、2012年にフジテレビ系列の「ノイタミナ」で放送されました。原作はゲームで、「科学アドベンチャーシリーズ」という作品群の1本らしいのですが、何も知らずに録画していましたね。『STEINS;GATE』が「科学アドベンチャーシリーズ」だということも、本作で初めて知りました。

そんな状態でどうしてこの作品を録画しようと思ったのか。10年以上の歳月が経過した今となっては、まったく覚えていません。まあでも、HDDにたまっている未視聴の作品の大半がそんな感じなので、いちいち気にしていたらやってられないというのが現実です。「これは録画しないで良かったのでは?」と過去の自分を問い詰めたくなる作品が発掘されることもありますが、幸いにして本作に関してはそういうことありませんでした。物語もさることながら、一人強烈なキャラクターが登場していて、彼女を見ているだけでおもしろかったです。

というわけで、「積録」視聴日記第6回『ROBOTICS;NOTES』、行ってみましょう!

目次

【1日目】第1話と第2話を見る

割と盛りだくさんの導入部でしたが、最も目を引いたのは主人公八汐海翔の面倒くささでした。頼みごとをしようとするとすぐ、「キルバラ(作品の中に登場する格闘ゲームで、海翔は世界5位の実力者)で勝てたらいいよ」という鬱陶しさがたまらない。クラスにこんなヤツがいたら、絶対近づきたくないです。

その海翔といつも一緒にいるのが、ヒロインの瀬乃宮あき穂です。でも、ただ一緒にいるだけで共同で何かをしている、というのではないのですね。あき穂は中央種子島高校のロボット研究部(ロボ部)の部長で、そちらの活動に熱心なのですが、海翔はこれにも非協力的です。にもかかわらず、何故か常にあき穂の側にいる。

海翔もロボ部所属ではあるので、一緒にいることに一応の合理性はあります。ただ、そもそもキルバラにしか興味がなさそうに見える海翔が、何故ロボ部に入ることにしたのか。そこからして謎なんですよね。実際部の活動にも消極的で、ゲームばっかりやってますし。

「これはやっぱりあれなのかな、あき穂に対する軽めのストーキングだったりするのかな」などと考えたりもしてみたのですが、その割にあき穂が海翔に嫌悪を示しているようには見られない。ロボ部の活動にちっとも協力してくれないことにも、そんなに不満を感じていないようにも見えます。

じゃあ一体何なのだろう? と首を傾げながら見ていたら、第2話の終わりの方に答えがありました。二人の関係は、思ったよりも特別なものだったようです。

【2日目】第3話から第5話まで見る

「目指せ! ROBO-ONE優勝!」を合言葉に進んでいたはずの物語。そのROBO-ONE本大会が一瞬で終わってしまったことに目を剝きました。まともに描かれていたのは初戦と決勝だけ。まるでキセルです。

そもそもROBO-ONEってなんだよ、という話ですが、ざっくり言うと「小型のホビーロボットを戦わせる大会」です。

大会自体は実際に存在しているもので、放送当時は「出演者がロボット作って出場する」みたいな企画も行われていたようです。EDにそれらしき映像がさしはさまれていましたし、公式HPにも当時の動画が残っていました。

もっとも、ROBO-ONE優勝はこの物語の本来の目的ではないですからね。あき穂たちが参加したのも「優勝したら、ロボ部の追加予算が承認してもらえる」という理由でしたし、「メインでもない大会に、そんなに時間は割けないぜ!」ということだったのかもしれません。その割に、準備の場面は結構しっかり描かれていたんですけどね。おかげで、「大山鳴動して鼠一匹」感が強くなっていました。

【3日目】第6話から第8話まで見る

神代フラウがすごいです。

あき穂と海翔の後輩にそういう名前の女性キャラクターがいるのですが、これがなかなかの逸材でした。

ひと言で言うなら、強烈なオタクです。古のネット掲示板から這い出てきたような存在で、口から出てくる言葉のほぼすべてがネットスラング。それも、放送当時でさえ既に時代遅れになっていただろうというような骨董品ばかりです。

笑い方も気持ち悪い。口の端を歪めながら「デュフフ」という声を発するのですが、これがコミュ障丸出しのオタク感を強めに焼き付けるものになっています。声を担当している名塚香織さんの演技がまたいい。気持ち悪いんだけど、見ているうちに段々クセになってきます。しばらく彼女の生態を眺めているだけでもおもしろいんじゃないかな、とすら思えてきます。

物語の方は次第にサスペンス要素が濃くなってきて、「あれ? これ、明るくて楽しい、それでいてちょっとおバカな部活ものじゃなかったの?」と軽く戸惑ったりするところなんですが、何かもう、それどころじゃない感じになってましたね。

「ええい海翔はいい! フラウを映せ、フラウのオタクぶりを」みたいな気分の方が、強くなっていました。


【4日目】第9話から第11話まで見る

本作のヒロイン瀬乃宮あき穂には、みさ希という名の姉がいます。みさ希は既に社会人で東京で働いており、種子島在住のあき穂とは同居していません。

あき穂はこの姉に対して、強火のシスコンぶりを発揮します。ところがそれに対するみさ希の対応は、びっくりするほど冷淡なのですね。メールを送ってもまったく返信はないし、電話にも絶対に出てくれません。

あき穂に親でも殺されたのかな、と思うくらいなのですが、もちろんそんなわけありません。実の姉妹ですからね。この冷たさは物語開始時点でもう始まっていて、その理由は今のところ謎のままです。でもあき穂は、そんな姉とのコミュニケーションを決して諦めようとはしません。メールの返信が来なくても、電話に出てくれなくても、「きっと仕事が忙しいからだよね」と前向きに解釈して連絡を取ろうとし続けます。

「さすがにこれだけスルーされまくっていたら、少しは無視されている可能性を疑ったりするんじゃないの?」と思わなくもないのですが、そんな可能性が浮かばないほど姉が好きなのでしょう。実に健気で、泣けてきます。

そんなあき穂に対するみさ希の鬼の仕打ちは、自分が引き継いだロボ部の活動についても遺憾なく発揮されます(みさ希はロボ部のOGで、彼女が立ち上げたプロジェクトをあき穂は引き継いでいます)。

でも、じゃあ彼女が昔から冷淡な人間だったのかというと、どうもそうでもないみたいなのですね。

時折回想が挟まれる高校時代のみさ希は、あき穂や海翔にとって「良き姉」であり、何でもできる「憧れの存在」だったように描かれています。海翔がキルバラ野郎になったのもみさ希の影響で、そういう意味では二人をこじらせた元凶がみさ希と言ってもいいくらいかもしれません。

それはそれでなかなか罪深くはあるのですが、だったらなおさら、妹には優しく接してあげるべきなんじゃないかと思うんですけどね。でも氷の心を備えたみさ希、わずかな情すら見せることはありません。

みさ希に一体、何が起こったのか。あき穂が何かやらかしたとかではなさそうなのがまた、気になるところです。

【5日目】第12話から第14話まで見る

神代フラウはキルバラ野郎・八汐海翔に、恋愛感情を抱いているのか。

今回の重大テーマはこれでしたね。どっちなんでしょうか。彼女は引きこもりのオタクで性格もねじくれているので、はっきり言って恋愛は似合わないです。「いやいや、君はそっちじゃないでしょ」と言いたくなるタイプのキャラクターなんですが、ではその期待に100パーセント応えてくれているかというとそうでもなかったりする。海翔に好意を抱いているとしか思えない描写なんかも出てきて、「一体どっち何だ、これは?」と非常に惑わされます。

あき穂もどうやら海翔に想いを寄せている様子なので、フラウのがフェイクでないとすると、二人はライバルということになってしまいます。でも、それはそれで変な感じがするのですね。「いやいや、そういう作品じゃないでしょ」と言いたくなります。

今回見た3話の中で日本を転覆しかねない大事件が起こったりもしてるんですが、神代フラウに大いに光の当てられていた第14話を見た後はそのことだけで頭がいっぱいでした。この作品で一番おもしろいキャラクターが彼女ですからね。「すべてを知りたい!」と思ってしまうのが人情でしょう。こればかりはもう、どうしようもありません。

【6日目】第15話から第17話まで見る

いや~、これはアカンですね。アカンです。第16話。とんでもないことになってました。

初めの頃は、明るく楽しい部活ものだと思ってたんですけどね…… こんなヘヴィ級のパンチが飛んでくるとは思ってもみませんでした。のんきにホビーロボットの大会に出場してたのが嘘みたいです。あまりの衝撃に「何かの間違いでは?」と種明かしを期待して続く第17話を見たのですが、そんなことありませんでしたね。「これが現実だ」とばかりに、しんどい展開がそのまま続いていました。だまされた気分です。

【7日目】第18話から第20話まで見る

色々ありすぎてすっかり忘れていたんですけど、あき穂の最終目標は「2020年の東京万博に、自分たちが作った実物大『ガンヴァレル』を出展すること」なんですよね。『ガンヴァレル』というのはこの作品に出てくるロボットアニメのことで、あき穂はロボ部の活動として、このアニメに登場するロボットを実物大で作ろうとしていたわけです。

このプロジェクト自体はあき穂の発案ではなく、元々は姉のみさ希が立ち上げたものなのですが、それはさておき気になったのは「2020年」が「東京『万博』」になっていたこと。「オリンピック」ではないのですね。

フィクションなので史実通りでないこと自体は別に構わないのですが、問題は「なぜ2020年の東京にしたのか」ということです。「2020年東京」と言えば、脊髄反射で「オリンピック!」と叫びたくなる年と場所なんですよね(コロナ禍のせいで、実際の開催は2021年になっちゃいましたけど)。

ただこれ、あえてそうしたというわけでもなさそうです。時系列を追ってみるとわかるのですが、偶然そうなっただけみたいですね。

  • 2012年10月 『ROBOTICS;NOTES』放送開始
  • 2013年3月 放送終了
  • 2013年9月 2020年のオリンピック開催地が東京に決定

ご覧の通りで、本作放送当時はまだ、2020年に東京でオリンピックをやることは決まっていませんでした。これで「あえてそうした」は、さすがにないんじゃないかと思いますね。

【8日目】第21話と第22話(最終話)を見る

締めの2話です! 最後は何とロボットバトルをぶつけてきました。

始まる前の率直な疑問は「できるの?」でした。海翔たち主人公側のロボット、ほぼ「素人の手作り」ですからね。まっすぐ歩くのがやっとで、当然、兵器なんて搭載されていません。対する敵側は最新鋭機です。ミサイルも装備していて、バンバン撃ってきます。普通に考えたら勝負にならないのですが、なってましたね。与えられた条件の中で、できることをフル活用して戦っていました。

『ガンダム』とかにあるような派手さはまったくなかったのですが、そこが逆に妙なリアルさを感じさせて良かったです。本作の集大成と呼ぶにふさわしいラストになっていました。

おわりに

終盤の展開は、ちょっと大味だったかな、と思います。

『攻殻機動隊』に出てきそうな技術や兵器がもりもり出てきて、「アニメに出てきたロボットを手作りしようとしていた、牧歌的な高校生の部活の話はどこに行ってしまったんだろう?」という戸惑いを覚えてしまいました。

最後のバトルは、原点回帰した感じがして良かったですけどね。

あと、神代フラウの存在感が、終盤やや薄れてしまったのも物足りなさがありました。もっと見せて欲しかったです。

とまあ、最後に苦言を呈して見ましたが、個人的には全然嫌いじゃないです。むしろ好きな部類に入るかもしれない

もうちょっと触れてみたい感じもするので、ゲームの方をやってみようかなと思ってます。

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