『ソウルイーターノット!』感想|女の子3人による、もう一つの「ソウルイーター」

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放送2014年
話数全12話
制作ボンズ
原作大久保篤(月刊少年ガンガン)
監督橋本昌和
シリーズ構成橋本昌和
キャスト千菅春香、悠木碧、早見沙織、櫻井孝宏

タイトルを見てすぐに、

「『ソウルイーター』のスピンオフか外伝かな」

と予想できると思いますが、その通り『ソウルイーターノット!』は『ソウルイーター』の外伝作品です。

原作者は、『ソウルイーター』本編と同じ大久保篤。

本編も2008年にボンズ制作でアニメ化されていますが、こちらは橋本昌和監督ではなく、『桜蘭高校ホスト部』や『文豪ストレイドッグス』の五十嵐卓哉監督でした。

外伝ではあるものの、

  • シド・バレットがゾンビになっていない
  • デス・ザ・キッドとトンプソン姉妹がトリオを組んでいない

などの状況から、描かれているのが本編より前の時代であることがわかります。

とはいえ、どちらを先に見た方がいいかと問われたら、やはり本編の方ですね。

本編あっての、外伝です。

ソウルイーター』アニメ版は途中からオリジナル展開になるようですが、アニメ版しか見たことがない私でも、『ソウルイーターノット!』を見るに当たって特に不都合を感じることはありませんでした。

ただ、どうやらキム・ディールの描かれ方がアニメと原作で違うようなので、気になる方は原作を読んだ方がいいかもしれません(『ソウルイーターノット!』では、キムの出番が多いです)。

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というわけで、本記事では『ソウルイーターノット!』の感想を綴っていきます。

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『ソウルイーターノット!』感想1:「日常系」ソウルイーター?

「日常系」を感じさせる要素

ソウルイーターノット!』を見始めてすぐに抱いた印象は、

「これはソウルイーターの世界における日常系なのかな?」

というものでした。

メインキャラクターがティーンエイジャーの女の子3人である点と、彼女たちそれぞれに与えられた定型的と呼んでもよさそうな個性が、その理由です。

  • 春鳥つぐみ:常識的だが、平凡
  • 多々音めめ:おっとりしていて、天然ボケ
  • アーニャ・ヘプバーン:世間知らずのお嬢様(お姫様)

ビジュアル面でも、

  • 垂れ目で胸の大きいめめ
  • 金髪で服装もお嬢様のアーニャ

といったあたりはそうですし、

  • つぐみを取り合うめめとアーニャ
  • 素直になれないキムとジャクリーン

のようなゆるめの同性愛を想像させるような部分からもそれを感じました。

キャラクター以外だと、第2話「女子寮あらかると!」の「ウェイトレスの制服を着て、カフェでアルバイト」や、第9話「カボチャ、グローウィン!」の、「日常的で短いエピソードを1話に詰め込んでいる」というのも「それっぽさ」だったかなと思います。

『ソウルイーターノット!』は「日常系」なのか

ただ、では『ソウルイーターノット!』が日常系だったのかというと、

やっぱり日常系ではない

と思います。

「日常系」を感じさせる要素が随所に散りばめられていたのは確かなのですが、それはあくまで一部に過ぎず、全体を見るとやはり「日常系」ではなかったですね。

  • メインキャラクターが暴漢に襲われる
  • 魔女に操られた人間がバザーで暴れる
  • 重傷者や死者が出る

みたいな殺伐とした出来事が起こる「日常系」なんて聞いたことがないですし、そもそもそんな事件が発生する時点で「日常系」の枠からはみ出てますよね。

ただ、まあ『ソウルイーター』と言えば、

職人と武器、それに魔女

ですから、そもそも「『ソウルイーター』の世界で「日常系」が描かれる」と考えること自体、的外れだったのかもしれません。

魔女シャウラによって引き起こされた終盤の事件は緊張感がありましたし、「やっぱり『ソウルイーター』なんだな」と強く感じました。

『ソウルイーターノット!』感想2:つぐみの成長

刃のないハルバード

ソウルイーターノット!』のテーマは、「つぐみの成長の物語」だったと思います。

それまで何となく流されるように生きていたつぐみが、「選ぶ」決断によって自分の人生の一歩を踏み出すところが描かれていました。

つぐみの未熟さを描くのに、「刃のないハルバード(鎌槍)」という姿を見せたのは本作ならではだったかなと思います。

本編を見た後だと、「同じ死武専生なのに、満足に武器の姿に変身すらできない」という事実に少し驚くのですが、それだけにいかに彼女たちが未熟であるかがよく伝わってきました。

(つぐみ以外にも、変身が不十分な生徒は登場します)

死武専には、

  • NOT(非戦闘員)
  • EAT(戦闘員)

という区分が存在し、本編の登場人物たちは基本的に「EAT」つぐみたちはタイトルにもなっている通り「NOT(ノット)」なのですが、両者の違いを見せるという意味でわかりやすかったですね。

めめ、アーニャとの関係

めめとアーニャに感じる劣等意識」も、つぐみの成長を描く物語としての一側面であったと思います。

同級生で、ルームメイトでもあるめめとアーニャですが、職人である二人は入学前からあるレベル以上の武術を身に付けています。

一方つぐみは、ただ武器としての能力に目覚めたから、というだけで死武専に入学しており、その能力もまったくの未熟

二人と自分を比較して、「このままでは駄目だ」と自ら成長を求めるようになるのですね。

心理としては、非常に共感しやすいです。

ただ、これ自体は他の作品でもよく見られる設定でもあります。

どちらかを選ばなければならない

つぐみ、めめ、アーニャという三人の関係において、『ソウルイーターノット!』が独特だったのは、

「武器」であるつぐみが、めめとアーニャ、どちらを自分の「職人」に選ぶか突き付けられている

というところだと思います。

この問いにつぐみが答えることが、そのまま物語の着地につながっていました。

ただ、結論そのものは予定調和を感じさせるものであり、ご都合主義と言わざるを得ないものではあったかなとは思います。

最終盤、シャウラとの戦いでつぐみは、めめ、アーニャとともに自らの言葉を実践しますが、その戦い方はどうしても不自然さを感じさせるものになっていましたからね。

「一人の職人に、二人の武器」ならキッドとトンプソン姉妹のように成立しますが、「二人の職人に、一人の武器」は、やはり少々無理があったかと思います。

(そうした「常識的な思考」にとらわれない、というところを見せたかったのかもしれませんが)

『ソウルイーターノット!』感想3:本編のキャラクターたちも多く登場

マカは第1話から登場

続編、外伝、スピンオフ等で気になる要素の一つは、本編の登場人物たちに出番があるか、ですよね。

ソウルイーターノット!』では、かなり多いという印象を受けました。

本編の主人公であるマカ=アルバーンは、第1話で登場しますからね。

マカ以外にも、ソウル=イーターやブラック☆スター、中務椿、キッドといったメインキャラクターたちも出てきますし、トンプソン姉妹はつぐみに絡めて1話丸々エピソードが用意されるくらいでした。

『ノット!』でもおなじみの面々がみられるのは、『ソウルイーター』ファンにとってうれしいところなんじゃないかと思います。

メインはあくまでつぐみたち3人

出番が比較的多くある一方で、本編の登場人物たちが出しゃばっていたかというと、そんなこともありませんでした。

本編のメインキャラクターたちがストーリーに大きく関係してくる、ということもなかったですしね。

印象としては、「見慣れたキャラクターたちをうまく使っていた」という方が強かったです。

本編の登場人物たちを無理なく活用しながら、つぐみ、めめ、アーニャの物語を引き立たせていると感じました。

『ソウルイーターノット!』感想:まとめ

ソウルイーターノット!』は『ソウルイーター』の外伝なので、どちらも未視聴(未読)ならまずは本編の方から見て(読んで)おきたいところです。

アニメは、U-NEXTなどで配信があります。

後半のストーリーが原作と違っているようですが、『ソウルイーターノット!』を見るに当たってはアニメ版でも問題はないかと。

4クール51話ある本編と比較して、『ソウルイーターノット!』は1クール12話と短いですが、うまくまとまっている作品なので物足りなさは感じないと思います。

ソウルイーターノット!』もU-NEXTで配信があります。

31日間の無料体験期間もあるので、「『ソウルイーターノット!』はまだ見てないけど、興味はある」という方は本編と合わせて見てみるのもありかもしれません。

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今回は、以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

アニメとサッカーを見るのが好き。
累計視聴数は400本を超えていて、今も増え続けています。

作品を見て、感じたこと、考えたことを書いています。