ぴりおだ(@perilog00)です。
今回は2013~14年にフジテレビ系のノイタミナ枠で放送された、『サムライフラメンコ』を紹介します。

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放送 | 2013-14年 |
話数 | 全22話 |
制作 | マングローブ |
監督 | 大森貴弘 |
シリーズ構成 | 倉田英之 |
音楽 | 玉井健二 & agehasprings |
キャスト | 増田俊樹、杉田智和、戸松遥、M・A・O |
『サムライフラメンコ』は、
- 『サムライチャンプルー』
- 『Ergo Proxy』
などを制作したマングローブのオリジナルテレビアニメ作品です。
大森貴弘監督は、
- 『地獄少女』
- 『夏目友人帳』
などのヒット作が有名ですね。
ただ、本作は、大森監督作品としてはマイナーな部類に属するのかもしれません。
『サムライフラメンコ』は、FODプレミアムなどで配信があります。
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『サムライフラメンコ』って、どんな物語?
主人公は特撮ヒーローマニア
『サムライフラメンコ』の主人公羽佐間正義は、男性ファッション誌でモデルをしている19歳(物語開始当初)の若者です。
モデルをやっているくらいなので、容姿はもちろん端麗。
住んでいるのも所属する芸能事務所が借りている広いマンションで、普通の人がちょっと憧れるような生活を手に入れているのですが、本人はそうした恵まれた環境にそぐわない、ちょっと残念な人物なのですね。
というのも、幼い頃からの特撮ヒーロー好きが高じて、個人で勝手に「正義の味方活動」を始めてしまうのです。
作品タイトルにもなっている「サムライフラメンコ」とは、正義が「正義の味方活動」をするときに扮するヒーローのこと。
でも、正義は生まれついての特殊能力があるわけでもなく、どこかで改造手術を受けたわけでもなく、さらには格闘技の訓練を受けたことがあるわけでもありません。
そのため、相手が一般人でも簡単にやられてしまうのですね。
『サムライフラメンコ』は、正義が警察官後藤英徳と初めて出会うところから始まる物語なのですが、このときも正義は「正義の味方活動」に失敗して身ぐるみはがされたときだったりします。
「真のヒーロー」とは?
『サムライフラメンコ』のテーマは、「正義とは何か」「真のヒーローとはどんな存在か」です。
主人公の羽佐間正義は、既に紹介した通りのちょっと残念な人物です。
でも、いつまでも残念なままではありません。
訓練を積み、やがてヒーローらしい活動もできるようになります。
そしてそうなったときに直面するのは、「特撮の世界ではない、現実におけるヒーローとは」という問題です。
正義が憧れている特撮ヒーローは、極端に言うと、
「番組が与えてくれるシンプルな勧善懲悪の世界で、善の立場で行動すればOK」
という存在です。
でも、正義の生きている「現実」はそんなに単純ではありません。
悪には悪の事情がありますし、正義のヒーロー活動にも、場合によっては後始末に警察(主に後藤ですが)が動く必要があったりもします。
そうした現実の中で、特撮番組に登場するような「正義の味方」や「ヒーロー」は果たしてどんな存在であるべきなのか。
『サムライフラメンコ』では、そうした問いに光が当てられています。
『サムライフラメンコ』の見どころ
基本はコミカル
主人公羽佐間正義の、少々間の抜けた頼りない性格が象徴するように、『サムライフラメンコ』の基本テイストはコミカルです。
ただし、コミカル一点張りではありません。
シリアスもあります。
テーマに掲げている「正義とは何か」「真のヒーローとはどんな存在か」に絡んだ部分では、そちらの要素が多めになります。
『サムライフラメンコ』は第7話から急に加速を始める作品でもあるのですが、そうなってからは序盤のコミカルさが信じられないような重めの展開も出現します。
登場人物の中には、ひどく打ちのめされる者も出てきたりします。
ただ、ではコミカルさを排除して深刻な方向に突き進んでいくのかというと、そういうわけでもないのですね。
シリアスな展開の途中にもくすっとする場面が随所に登場しますし、ヘビーな方向に進み過ぎたと思ったときには、ライトな方に戻ってくるようにもなっています。
この、常にどこかに「おかしみ」を残しているところは、『サムライフラメンコ』という作品の魅力の1つです。
盛り沢山な「特撮ヒーロー」要素
「自分でヒーローになりきり、正義の味方活動を始めてしまうくらいの特撮マニア」を主人公に据えているだけあって、『サムライフラメンコ』には「特撮ヒーロー」要素がたくさん盛り込まれています。
それが顕著に表れてくるのが、第7話以降。
その前までは「正義の味方活動」と言ってもあくまで個人の活動で、「ごっこ遊び」の延長のようなところがあったのですが、ここから話が「あれ?」と思うような方向に進み始めます。
それに伴って目立ってくるのが、特撮ヒーロー番組のパロディ要素です。
特撮ヒーローに詳しくなくても、ひと目でそれとわかるような設定や展開、演出などがふんだんに登場してくるのですね。
このあたりの、徹底的に「特撮ヒーロー」にこだわっているところ(そしてそれを、あくまでコミカルに描いているところ)も、『サムライフラメンコ』の魅力の1つと言っていいと思います。
「兄貴的存在」の後藤
正義の憧れる「特撮ヒーロー」が「理想の正義」を体現する存在だとしたら、「現実の正義」を象徴しているのは「警察」ということになるのかもしれません。
そんな警察組織の人間として『サムライフラメンコ』に登場するのが、後藤英徳です。
後藤は交番勤務の警察官であり、正義がサムライフラメンコの正体であることを最初に知った人物でもあります。
その出会いは、既に書いた通り最悪で、正義が身ぐるみはがされて全裸のときに非番で通りかかった後藤が遭遇する、というものになります。
後藤は正義を見て「変態だ!」と叫ぶわけですが、事情を知った後は彼を否定も拒絶もしません。
「特撮ヒーローに憧れすぎて、自作のスーツを着て正義の味方活動をしている」人物には、あまり近付きたくないと考えるのが一般的な感覚だと思うんですけどね。
後藤についてはそういうことはなく、正義の「サムライフラメンコ活動」に対して気をもんだり、警察内部の事情を考慮した助言を与えてくれたりもします。
そしてこの面倒見の良さは、正義以外の人間に対しても同じだったりするのですね。
『サムライフラメンコ』の、まさに「兄貴的存在」と言ってもいい後藤。
そんな後藤を正義も慕っており、この二人のちょっと変わった関係も『サムライフラメンコ』の見どころの1つとなっています。
ミネラル★ミラクル★ミューズ

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「特撮ヒーロー」を題材にしているだけあって、男性キャラクターが目立つ『サムライフラメンコ』ですが、女性キャラクターももちろん登場します。
正義の「サムライフラメンコ活動」に大きく関わってくるのが、3人組アイドルグループの「ミネラル★ミラクル★ミューズ」。
特に、センターを務める真野まりは可愛らしい外見と仕事のときに見せる無邪気な明るさとは違った顔も持っており、素顔を知っている正義や後藤はたびたび彼女に振り回されます。
恋愛要素の乏しい『サムライフラメンコ』において、作品の華という側面を担っているのがミネラル★ミネラル★ミューズ。
でもそれだけで終わることなく、『サムライフラメンコ』のテーマである「正義とは何か」「真のヒーローとはどんな存在か」という問いに関係してくる存在だったりもします。
前半と後半で変わるEDテーマはどちらも彼女たちの曲が使われており、こちらもなかなか印象的です。
『サムライフラメンコ』まとめ
本記事では、2013~14年にフジテレビ系ノイタミナ枠で放送された『サムライフラメンコ』を紹介しました。
『サムライフラメンコ』は、「正義とは何か」「真のヒーローとはどんな存在か」をテーマにした作品です。
主人公はモデルで、特撮ヒーローマニアの羽佐間正義。
特撮ヒーロー好きが高じて、個人で「正義の味方活動」を始めてしまう正義ですが、生まれついての特殊能力があるわけでもなく、改造手術を受けたわけでもないため、一般人にもやられてしまいます。
警察官後藤英徳と出会ったのも、身ぐるみはがされたときでした。
後藤との出会いから、物語は始まります。
『サムライフラメンコ』は、FODプレミアムなどで配信があります。
本記事を読んで興味を持っていただいた方は、ぜひ一度ご自分の目で確かめてみてください。
今回は、以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。