ぴりおだ(@perilog00)です。
今を遡ること10年以上昔、2000年代半ばから後半にかけて、「癒し」という言葉がぴったりのアニメがテレビ東京系で放送されていました。
3期52話に渡って放送されたそのシリーズの名前は『ARIA』。
原作漫画のキャッチコピー「未来系ヒーリングコミック」のフレーズそのままに、視聴者(読者)の心を何とも言えず穏やかにしてくれる作品でした。
今回は、そんなヒーリングな作品である『ARIA』シリーズを紹介していきます。
『ARIA』って、どんな物語?
『ARIA』の設定と舞台
「未来系ヒーリングコミック」のキャッチコピー通り、時代設定は未来です。
物語の舞台は「ネオ・ヴェネツィア」。
テラフォーミングされ、水の星となった火星の上に建設された都市で、その名の通りイタリアのヴェネツィアを模して造られています。
ネオ・ヴェネツィアは、現実のヴェネツィア同様水の都であり、観光都市でもあります。
観光案内をするゴンドラ漕ぎがいるのも、ヴェネツィアと同じ。
ただし、『ARIA』でのゴンドラ漕ぎは「ウンディーネ」と呼ばれる女性たちです。
『ARIA』はこのウンディーネと、それにかかわる人たちの物語です。
『ARIA』の登場人物
『ARIA』のメインキャラクターは、半人前、もしくは見習いウンディーネの灯里、藍華、アリスの3人です。
彼女たちはそれぞれ、
- 灯里 :ARIAカンパニー
- 藍華 :姫屋
- アリス :オレンジぷらねっと
という別の会社に所属してるのですが、とても仲が良く、しばしば3人で行動し、一人前のウンディーネになるための練習も一緒にしています。
灯里たちの指導役であり、あこがれの先輩でもあるのが、「水の3大妖精」と呼ばれるアリシア、晃、アテナの3人のウンディーネ。
アリシアたちのような「素敵な」ウンディーネになることを目指しながら、日々精進に励んでいる、というのが 灯里たちの日常です。
『ARIA』の物語
『ARIA』では、地球(『ARIA』の中では「マンホーム」と呼ばれています)出身の灯里の目を通して、ネオ・ヴェネツィアの風習や季節の出来事が描かれていきます。
エピソードは、基本的に1話完結。
大きな事件や派手な騒動が発生しない代わりに、日常の、些細な出来事をとても大事にしているのが特徴です。
ネオ・ヴェネツィアでは、街並みだけでなくヴェネツィアの自然現象も再現されているのですが、その一つであるアクア・アルタの様子も描かれたりしています。
一方で、一人前のウンディーネになるための灯里たちの努力や特訓の様子は、それほど前面には出てきません。
(まったく描かれていないわけではありませんが)
ARIAの魅力
『ARIA』の魅力①: 日常から得られる喜び
しつこいようですが、『ARIA』の一番の魅力は「癒し」です。
現代の忙しい生活に疲れた心に、潤いを与えてくれます。
それを支えているのが、主人公水無灯里のおっとりした性格と、彼女が経験する光と水と風に溢れた、ネオ・ヴェネツィアの日常。
美しい街での様々な経験が、若くみずみずしい感性で描かれています。
特に目を引くのは、灯里が日常の出来事をとても大事にしていること。
日々の平凡な出来事を、時間をかけてじっくりと味わい、最後にそれをきれいに包んでそっと胸の奥に収めておくような丁寧さがあるのですね。
灯里たちの生き方には、時間に追われるようなところがありません。
だからこそ、「生きる喜び」みたいなものを存分に感じることができているように見えます。
そうしたゆったりとした時間は、慌ただしい時代を生きる我々に憧れに似た感情を抱かせてくれます。
『ARIA』の魅力②:何気ない日々のかけがえなさ
日常を丁寧に描いている『ARIA』ですが、取り上げられているのは楽しく、美しい日々ばかりではありません。
ちょっと切ない話もあります。
その1つが、「日常の終わり」を強く意識させるエピソード。
灯里たちの日常は視聴者(読者)の心を和ませるほど居心地のいいものですが、それも永遠ではないのですね。
というのも、『ARIA』は『サザエさん』や『ドラえもん』と違って、時間の流れがあるからです。
第1期第11話「その オレンジの日々を…」は、その代表格と言っていいかもしれません。
先輩に当たるアリシア、晃、アテナが、珍しく三人一緒にいるのを目にする灯里、藍華、アリス。
一人前になる以前のアリシアたちが、かつては灯里たちのように一緒に練習していたことを知った灯里は、藍華やアリスと過ごすこの心地のいい毎日も、いつか必ず終わりを迎えるんだ、ということを意識します。
そんな灯里の感情が、挿入歌「シンフォニー」が流れるあたりでぐっと持ち上げられるのが、この話のクライマックスです。
こうしたエピソードの存在は、「日常」をより際立たせます。
「いずれ失われてしまうからこそ、現在の日々を大切にしなければならない」と感じるようになるのですね。
なお、一応断っておくと、この第1期第11話は、決して過ぎ去った時間を惜しむばかりの内容にはなっていません。
全体的には、現在を肯定するようなものになっています。
『ARIA』の基本情報
『ARIA』の原作は、『月刊コミックブレイド』に連載されていた漫画です。
アニメは2005年から2008年にかけて、3期制作されました。
TVアニメ以外ではOVAが1作と、TVアニメ10周年を記念した「蒼のカーテンコール」と呼ばれる作品群(OVA1作、劇場版2作)が存在しています。
『ARIA』の漫画
作者 | 天野こずえ |
掲載誌 | コミックブレイド |
連載期間 | 2002年~2008年 |
巻数 | 全12巻(完全版は全7巻) |
『ARIA』の掲載誌は『コミックブレイド』なのですが、実質的な連載は『コミックブレイド』以前から始まっています。
当時のタイトルは『AQUA』で、掲載誌は『月刊ステンシル』でした。
掲載誌とタイトルの変更には、出版社であったエニックス(当時)のごたごたが関係していたようです。
『ARIA』自体は『AQUA』未読でも問題のない内容になっているので、ここでは『ARIA』のみの情報を紹介しました。
『AQUA』まで含めると、連載スタートは2001年からになります。
『ARIA』のアニメ
TVシリーズ
放送期間 | 第1期: 2005年10月 – 12月 第2期: 2006年4月 – 9月 第3期: 2008年1月 – 3月 |
話数 | 第1期: 全13話 第2期: 全26話 第3期: 全13話 |
制作会社 | ハルフィルムメーカー |
監督 | 佐藤順一 |
キャスト | 水無灯里:葉月絵理乃 藍華:斎藤千和 アリス:広橋涼 アリシア:大原さやか アリア社長:西村ちなみ 晃:皆川純子 アテナ:川上とも子 アイ:水橋かおり |
TVアニメは、それぞれ次のタイトルで放送されました。
- 第1期:ARIA The ANIMATION
- 第2期:ARIA The NATURAL
- 第3期:ARIA The ORIGINATION
いずれもテレビ東京系での放送です。
第2期だけが全26話と長く、第1期と第3期は13話ずつになっています。
OVA
ARIA The OVA 〜ARIETTA〜
発売日 | 2007年9月21日 |
話数 | 全1話 |
制作会社 | ハルフィルムメーカー |
『ARIA』のOVAは2作品制作されているのですが、こちらはそのうち先に発売された方になります。
もう1作は、次で紹介する「蒼のカーテンコール」という作品群の1つとなっています。
蒼のカーテンコール
「蒼のカーテンコール」とは、『ARIA』のTVアニメ10周年を記念したプロジェクトです。
2015年から2021年にかけて、新作アニメが2本製作され、1本は2021年12月に公開が予定されていますとなっています。
- ARIA The AVVENIRE(OVA)
- ARIA The CREPUSCOLO(映画)
- ARIA The BENEDIZIONE(映画)
ARIA The AVVENIRE
発表期間 | 2015年12月-2016年6月 |
話数 | 全3話 |
制作会社 | TYOアニメーションズ |
監督 | 佐藤順一 |
キャスト | 水無灯里:葉月絵理乃 藍華:斎藤千和 アリス:広橋涼 アリシア:大原さやか アリア社長:西村ちなみ 晃:皆川純子 アテナ:川上とも子 アイ:水橋かおり アーニャ:茅野愛衣 あずさ:中原麻衣 |
もう1作の『ARIA』のOVAが、こちらの『ARIA The AVVENIRE』です。
発表当時は、劇場でイベント上映されました。
時系列としてはTVアニメ第3期『ARIA The ORIGINATION』の、さらに後の話になっています。
ARIA The CREPUSCOLO
公開 | 2021年12月5日 |
制作会社 | J.C.STAFF |
監督 | 佐藤順一 |
キャスト | 水無灯里:葉月絵理乃 藍華:斎藤千和 アリス:広橋涼 アリシア:大原さやか アリア社長:西村ちなみ 晃:皆川純子 アテナ:佐藤利奈 アイ:水橋かおり アーニャ:茅野愛衣 あずさ:中原麻衣 |
ARIA The BENEDIZIONE
公開 | 2021年12月3日(予定) |
制作会社 | J.C.STAFF |
総監督 | 佐藤順一 |
監督 | 名取孝浩 |
キャスト | 水無灯里:葉月絵理乃 藍華:斎藤千和 アリス:広橋 涼 アリシア:大原さやか アリア社長:西村ちなみ 晃:皆川純子 アテナ:佐藤利奈 アイ:水橋かおり アーニャ:茅野愛衣 あずさ:中原麻衣 |
「蒼のカーテンコール」、第2作と第3作はともに劇場版です。
メインキャストはTV版とほぼ同じですが、アテナ役の川上とも子が2011年に逝去しているため、佐藤利奈に変更になっています。
また、2021年12月3日公開予定の第3作『ARIA The BENEDIZIONE』では監督も変わっています。
『ARIA』を見るには?
『ARIA』のアニメを見るなら、動画配信サービスが一番手軽です。
インターネット環境さえあれば、今すぐ見ることができますし、お試し期間を利用すれば無料で視聴することもできますからね。
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U-NEXTのお試し期間では、TVシリーズの3作品、
- 第1期:ARIA The ANIMATION
- 第2期:ARIA The NATURAL
- 第3期:ARIA The ORIGINATION
と、OVAの2作品、
- ARIA The OVA 〜ARIETTA〜
- ARIA The AVVENIRE
を無料で視聴することができます。
ただ、ここまでは他の動画配信サービスも同じです。
U-NEXTが他と違うのは、これに加えて「蒼のカーテンコール」第2作である「ARIA The CREPUSCOLO」も実質無料で見ることができてしまうこと。
「ARIA The CREPUSCOLO」は、まだ新しい作品ということもありレンタルになってしまうのですが、U-NEXTは無料お試しでも600ポイントがもらえます。
このポイントを利用すれば、「ARIA The CREPUSCOLO」も無料で見ることができます!
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※本記事の情報は、2021年9月13日時点のものです。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
『ARIA』まとめ
本記事では、『ARIA』シリーズを紹介しました。
TVアニメの放送は2005年~2008年と少し前ですが、2021年になっても新作が発表されるなど、人気シリーズでもあります。
「未来系ヒーリングコミック」のキャッチコピー通り、癒される作品ですので、まだ見たことのない方はぜひ1度ご覧になってみることをおすすめします。
U-NEXT なら、無料で視聴も可能です。
今回は、以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。