こんにちは、ぴりおだです。
これからJリーグを観てみようかな、と考えている初心者の方にとって、ちょっとわかりにくいんじゃないかな、と思うのが「Jリーグの仕組み」。
J1とかJ2とか聞くけど、Jいくつまであるんだろう?
ルヴァンカップとか天皇杯とかは、Jリーグと違うのかな?
というような細かい疑問が、わんさか浮かんでくるんじゃないかと思います。
そこで今回はその手の疑問に、1993年の開幕当初からJリーグを追いかけに追いかけ続けている私が、まとめてお答えします。
- JいくつまでがJリーグ?
- 昇格・降格の条件って?
- 順位は優勝と昇格・降格以外にも関係する?
- Jリーグ以外の大会との関係
- Jリーグを見る方法は?
目次
そもそもJリーグって?

「日本のサッカーと言えばJリーグ」というくらい、一般に広く知れ渡っている「Jリーグ」という呼び名ですが、実はこれ自体は略称です。
Jリーグの正式名称は「日本プロサッカーリーグ」。
1993年に始まった日本のプロサッカーリーグで、英文表記は「JAPAN PROFESSIONAL FOOTBALL LEAGUE」です。
「J」はどこから来たんだろ?
これはもう、明らかですね。
もちろん、JAPANの「J」から取られています。
基礎となったのは日本サッカーリーグ(JSL)
Jリーグは、日本のプロサッカーリーグです。
ただ、サッカーの全国リーグ自体は、Jリーグ以前にも存在していました。
それが「日本サッカーリーグ」。
英語表記「Japan Soccer League」の頭文字をとって、JSLと呼ばれていたサッカーリーグです。
ただし、JSL自体はアマチュア主体のリーグでした。
このため、
- 日本サッカーのレベルアップ
- サッカーの人気回復
といった、当時の日本サッカー界が抱えていたいくつかの問題の解決に限界があり、日本のサッカーリーグのプロ化が望まれていました。
オリジナル10の9割は元JSL
Jリーグの開始に伴って、1991-92シーズンをもって終了となったJSLですが、その存在はJリーグの基礎となりました。
その証拠に、
Jリーグ初年度の参加10クラブ(いわゆるオリジナル10)のうち9クラブまでが、元JSLのクラブ
となっています。
※オリジナル10については、「J2降格経験のないオリジナル10は存在する?【Jリーグ】」という記事で詳しく紹介してます(元JSLのオリジナル10についても、取り上げています)。
Jリーグの構造
Jリーグは現在、1部から3部までの3部構成になっています。
- 1部:J1リーグ
- 2部:J2リーグ
- 3部:J3リーグ
そして、
どこまでがJリーグ?
という問いに対する答えが、これになります。
すなわち、J3までがJリーグというわけです。
最上位はもちろん、1部リーグであるJ1リーグになります。
Jリーグのクラブ数・チーム数
2020年現在、Jリーグには、56クラブ58チームが参加しています。
といっても、これはもちろんJ1からJ3まですべてを合わせた数字。
58チームで、リーグ戦をやっているわけではありません。
各カテゴリのチーム数は、
- J1リーグ:18チーム
- J2リーグ:22チーム
- J3リーグ:18チーム
となっていて、J1とJ2のチーム数はこれで固定です。
一方、J3については、ここから今後増える可能性があります。
というのも、Jリーグに新しく参加するクラブは、J3からのスタートとなるためです。
このあたりの事情は、「Jリーグのクラブ数は50以上! クラブがない県もある?」という記事で詳しく紹介しています。
Jリーグの昇格と降格
J1、J2、J3の参加チームは、毎年同じではありません。
Jリーグでは、カテゴリ間(J1とJ2、J2とJ3の間)でチームの入れ替えが発生するからです。
これが、Jリーグの昇格と降格です。
カテゴリ | 昇格・降格 |
J1 | ・毎年最大3チームがJ2に降格 |
J2 | ・毎年最大3チームがJ1に昇格 ・毎年最大2チームがJ3に降格 |
J3 | ・毎年最大2チームがJ2に昇格 |
昇格・降格の対象になるチームは、
- シーズンの最終順位
- プレーオフの結果
で決まります。
実際には、条件を満たしていても昇格できないケースも存在します。
そのあたりも含めた昇格と降格の詳しい事情は「【Jリーグ】昇格・降格の仕組みを徹底解説。順位以外の条件もある?」という記事で紹介しています。
なお、J3からの降格は今のところありません。
Jリーグの順位決定方法
Jリーグの昇格・降格には、シーズンの最終順位が大きく関係することを紹介しました。
で、Jリーグの順位って、どうやって決まるの?
Jリーグの順位決定で最も優先されるのは、「勝ち点」です。
勝ち点と聞くと、
複雑な付与方式があるんじゃないの?
と思われる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
Jリーグの勝ち点付与方式は、極めてシンプル。
- 勝利 :勝ち点3
- 引分け:勝ち点1
- 敗戦 :勝ち点0
これだけです。
1点差勝利も、10点差勝利も与えられる勝ち点は3。
0-0の引分けも、5-5の引き分けも、与えられる勝ち点は1になります。
結果がすべてで、内容は一切関係ありません。
なお、勝ち点が同数で並んだ場合の優先順位は、次の通りとなっています。
- 全試合の得失点差
- 全試合の総得点数
- 該当するクラブ間の対戦成績(イ:勝点、ロ:得失点差、ハ:総得点数)
- 全試合の反則ポイント
- 抽選
※勝利チームに与えられる勝ち点が「2」ではなく「3」である理由については、「勝利はどうして勝ち点3? 勝ち点2でない理由があります【サッカー】」という記事で詳しく紹介しています。
J1上位チームに与えられるACL出場権
J1リーグに参加しているチームにとってリーグ戦の順位は、優勝とJ2降格以外にもう1つ重要な意味があります。
というのも、
J1リーグ3位以上のチームに、ACL出場権が与えられる
からです。
※ACLの正式名称は、AFCチャンピオンズリーグ。アジア各国の上位チームだけが出場できる、アジアで最も権威の高い大会です。
このため、たとえ優勝に手が届かなかったとしても、3位以上でシーズンを終えることはJ1参加チームにとって極めて重要です。
シーズンの目標を、ACL出場権獲得においているチームもあるくらいです。
なお、ACL出場権は、状況次第でJ1リーグ4位のチームに与えられるケースもあります。
そのあたりの詳しい事情は、「ACL、日本の出場枠は? 出場権が与えられるのはどんなクラブ?」という記事で紹介しています。
Jリーグはいつやっている?

Jリーグは、春秋制という開催期間を採用しています。
春秋制とは、春に開幕して、秋に終了する方式のことです。
年によって微妙な違いはあるのですが、具体的な日程はおおよそ、
- 開幕:2月下旬~3月上旬
- 終了:12月上旬
となっています。
ヨーロッパでは秋春制という開催期間を取っているところが多いです。この場合、8月~9月にリーグが開幕して、5月に終了します
試合は何曜日にやってる?
基本的に、週末開催(土曜日か日曜日)です。
ですが、日程の都合で平日に実施される場合もあります。
その場合は、水曜日に開催される場合がほとんどです。
Jリーグのクラブが出場する主要な大会は4つ
Jリーグのクラブが出場する大会は、実はJリーグ(リーグ戦)だけではありません。
1シーズンの間に、Jリーグ以外にもいくつかの大会に出場しています。
Jリーグ(リーグ戦)も含めた主要な大会は、次の4つになります。
- Jリーグ(リーグ戦)
- ルヴァンカップ
- 天皇杯
- ACL
これらの大会は、Jリーグと開催期間が重なっています。
そのため、試合はJリーグと並行して実施されることになります。
同じ週の水曜日と土曜日に試合があった場合、
- 水曜日の試合:ルヴァンカップ
- 土曜日の試合:Jリーグ
というような感じですね。
なお、J1、J2、J3の全クラブが、毎年これらすべての大会に出場できるわけではありません。
ACLのように出場権獲得が必要な大会もあれば、ルヴァンカップのようにJ2以下のクラブの参加が限定される大会もあります。
ルヴァンカップ
ルヴァンカップの正式名称は、「JリーグYBCルヴァンカップ」。
Jリーグの「リーグカップ」に当たる大会で、NHKなどでは「Jリーグカップ」とも呼ばれています。
主催はその名の通りJリーグで、出場できるのは次のチーム。
- J1全チーム
- J2の一部チーム
なお、J3のチームに出場資格はありません。
ルヴァンカップの大会方式やシード権などは、「ルヴァンカップってどんな大会? 出場クラブは? シードはある?」という記事で詳しく紹介しています。
ルヴァンって何?
「ルヴァン」とはルヴァンカップのスポンサーである、ヤマザキビスケットのクラッカーのブランド名です。
ルヴァンカップは、第1回大会が開催された1992年から2016年の途中までは「ナビスコカップ」と呼ばれていました。
そのため昔からのJリーグファンには、「ルヴァンカップ」より「ナビスコカップ」の方が馴染み深いです。
このあたりの事情も含めた、ルヴァンカップの歴史については、「ルヴァンカップの歴代優勝チームと歴史を紹介【Jリーグカップ】」という記事で紹介しています。
天皇杯
天皇杯の正式名称は、「天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会」。
こちらは日本サッカー協会が主催する、「オープンカップ」に当たる大会です。
特徴的なのは、
アマチュアのチームも出場が可能な大会
であること。
ただし、J1とJ2のクラブ以外は、本大会に出場するために各都道府県で実施される予選を勝ち抜く必要があります。
- J1、J2:本大会から出場
- J3 :予選から出場
天皇杯の大会方式や歴史については、「【サッカー】天皇杯ってどんな大会? ACL出場権は関係している?」で紹介しています。
ACL
サッカーで言うACLとは、AFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League)のことです。
毎年開催されている、アジアNo.1クラブを決める国際大会で、参加資格が与えられるのは
アジア各国から国内のリーグ戦、カップ戦の王者と上位チームだけ
となっています。
日本から出場できるのは、次の4チーム。
- J1リーグの3位以上
- 天皇杯優勝
国内3大タイトルの重要度
ここまで紹介してきた大会のうち、
- J1リーグ
- ルヴァンカップ
- 天皇杯
の3つは、日本サッカーの「国内3大タイトル」と呼ばれています。
サッカーでは、1つのシーズンで主要な3つのタイトルを獲得することを「トレブル」と呼ぶのですが、日本で国内トレブルを達成したことがあるのは、次の2クラブだけとなっています。
- 鹿島アントラーズ(2000年)
- ガンバ大阪(2014年)
国内だけで、3つもタイトルがあるんだね! 一番重要なのはどれだろう?
という疑問については、「【サッカー】国内3大タイトルの重要度を紹介【最も重要なのは?】」で詳しくご紹介しています。
なお、結論だけお伝えしておくと、
- J1リーグ
- 天皇杯
- ルヴァンカップ
の順になります。
Jリーグを観戦する方法
Jリーグの試合を見る方法は、大きく分けて次の3つがあります。
- スタジアムで観る
- テレビで観る
- ネット配信で観る
まあ、当たり前ですよね。
これだけだと、
言われなくても知ってるよ……
って感じだと思うので、もう少し具体的な方法をご紹介します。
スタジアムで観る
こちらは、特に説明はいらないですかね。
チケットを買って、現地で観戦する方法です。
チケットはネットやコンビニで購入することができます。
テレビで観る
テレビでJリーグ中継をやってくれるのは、次の局です。
- NHK-BS
- NHK総合
- 地方ローカル局
民放地上波や、BS-i(今のBS-TBS)で中継してくれていた時代もあるのですが…… 今はすっかりなくなりました。
悲しい限りです。
NHK-BS
NHK-BSは、最も多くのJリーグ中継を放映してくれるテレビ局です。
毎節1試合は中継してくれています。
ただ、大きな問題が1つ。
中継対象のチームは、いつも同じではないんですよね。
そのあたりは、やはり公共放送ですからね。
特定のチームに肩入れして、そのチームの試合だけを放送するというわけにはいかないのでしょう。
視聴者側のデメリットとしては、特定のチームを応援していて、そのチームの試合だけが観たい、という場合は、観られない試合の方が多い、という点が挙げられます。
何でもいいから、Jリーグが見たい!
という、ある意味「真のJリーグファン」の方には、いいのかもしれないですけどね。
NHK総合
NHK総合(NHKの地上波)の場合、中継があるのは主にシーズンの終盤です。
中継対象となるのは首位のチームで、この試合で優勝が決まる、という場合。
プロ野球と並ぶ国内2大スポーツの一角であるJリーグの優勝の瞬間を、国民の皆様にお届けしなければ!
という、公共放送としての責任なんですかね?
この試合だけは、ありがたいことに「テレビがあれば誰でも見られる」NHK総合で放送してくれます。
ただ、それ以外の試合はほとんど中継がありません。
優勝が決まる試合だけ見たい!
というライトなファンの方は、このくらいでちょうどいいかもしれません。
地方ローカル局
地方ローカル局のいいところは、地元のチームの試合を中継してくれることです。
- TOKYO-MXなら、FC東京
- テレ玉なら、浦和レッズ、大宮アルディージャ
というような感じですね。
地元のチームを応援している場合、地方ローカル局は強い味方です。
ただ、残念ながらすべての試合を中継してくれるかというと、それはさすがに難しいです。
特にアウェイの試合は、まず中継がありません。
中継があるのは、基本的に「ホームの試合のみ」。
それもホームの試合すべてではなく、「ホームの試合の一部」と考えておいた方がいいでしょう。
と、ここまでのところでおわかりいただけたかと思いますが、テレビのJリーグ中継には、
- 観たいチームを中継してくれるとは限らない
- 毎試合中継があるわけではない
という大きなデメリットがあります。
そのため、
応援しているチームの試合を、全試合見たい!
という場合には、不十分な観戦方法となってしまいます。
ネット配信
ネット配信と書きましたが、実際にはDAZN一択です。
DAZNでは、J1からJ3まで全試合中継があります。
このため、テレビ中継にあった
- 観たいチームを中継してくれるとは限らない
- 毎試合中継があるわけではない
というデメリットが、DAZNにはありません。
確実に、応援しているチームの試合を見ることができます。
Jリーグを100%楽しみたいなら、DAZN加入は必須かな、と個人的には思います。
月額利用料金として1,750円(税抜)がかかりますけど、スタジアムで1試合観戦しようと思ったら、1,750円以上はかかりますしね。
Jリーグの他に、イングランドのプレミアリーグやスペインのラ・リーガも追加料金なしで視聴可能であることを考えると、1,750円(税抜)は格安と言っていいんじゃないかと。
ちなみに、私はDAZNに加入しています。(私がJリーグ中継に課金するきっかけは、「Jリーグ中継に課金を決めた理由【DAZNなしでは7割以上の試合を見逃す】」という記事で紹介しています)。
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DAZNは1ヶ月無料体験も可能
ネット配信は画質や遅延が気になるんだよね……
という方は、DAZNの1ヶ月無料体験を申し込んでみるとよいと思います。
私個人としては、サッカーを観戦するのにまったく問題のないレベルだと思っていますが、こればかりは人によって感じ方が違いますからね。
実際に自分の目で、確かめてみるのが一番です。
DAZNは無料期間だけの利用で解約も可能ですので(もちろん、料金は一切かかりません)、気になる方は試してみる価値はあるんじゃないかと思います。
DAZNにはかつてNTTドコモユーザー向けに、月額980円(税抜)の割引プランがあったのですが、2020年9月30日をもって新規受付が終了してしまいました。
2020年9月30日までに契約していた方は、引き続き割引料金での利用が可能です。
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Jリーグの仕組み:まとめ

本記事ではこれからJリーグを観てみようかな、と考えている方向けに、Jリーグの仕組みについて紹介しました。
今回ご紹介したのは基本的な部分だけですが、
- これからJリーグを観てみようと考えている方
- Jリーグを観始めたばかりの、初心者の方
は、まずは本記事の内容を押さえておけば問題ないんじゃないかと思います。